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vol.030 離乳食の本とスプーン

珠季が赤ちゃんのとき、
生まれたばかりだから何もできなくて
お世話はいろいろやることがあったけど、
次はこんなこと出来るかな、こんなこと一緒にやってみよう、って
ハハにとっても、どんどん新しい世界がひろがっていったよ。


特に楽しみにしていたのは、離乳食。


まだなんにも食べたことのない珠季に、
ひとつひとつ、いろんな味をおしえてあげて、
最後には一緒に食べられるようになるなんて、
考えるだけでほんとうにわくわくした。


病院で健診の待ち時間によくみていた
赤ちゃん雑誌なんかにも離乳食のことは載っていたけど、
せっかくだから、信用できる教科書として1冊買って、
ハハなりの軸を持って、ちゃんとやろうって思ったの。


ハハは生まれて3か月くらいの珠季をベビーカーに乗せて、
大きな本屋さんに行ったよ。
いろんな本があるから比べて、これだって思うのを選びたかったんだ。


本の方針が厳しすぎずミーハーすぎず、
栄養の勉強もできて、
何か月でどういう食材をどういう調理法で食べたらいいかがわかりやすくて、
保存の仕方もいろいろ工夫があって、
写真もあって、おいしそうで、
スタイリングもかわいくて、
病気の時とかアレルギーのことも載ってて、
おとなの取り分けで注意することも書いてあって。


珠季が寝ている間に検討して、1回では決められなかった。
何回か本屋さんに足を運んで、これだっていう1冊を決めたの。

買ってからは、すみからすみまで読んだよ。そして準備開始。
離乳食用の特別な道具はそろえなかったけど、
フリージング用にかわいい製氷器を買ったり、
小さい茶こしを買ったりした。


そうそう、そのころ実家に行ったら、
赤ちゃんスプーンをだしてきてくれたの!
かわいいし思い出がいっぱいだから、
とっておいてくれたんだって。


持つところが丸くなっているあれ、
ハハも赤ちゃんのとき使っていたんだよ〜!


5〜6か月くらいになって、赤ちゃんが興味をもっていたら、
いいタイミングでお粥から離乳食をはじめてください、
っていうのがよく言われるやりかた。

それくらいにならないと、赤ちゃんがちゃんと消化できないんだよ。
でもハハは早く始めたくて、5か月になるのをうずうず待ってた。
…というか、待ちきれずに、果汁をちょっぴりとか、
お出汁をちょっぴりとか、野菜スープをちょっぴりとか、
あげてたけど。


素材の味があると珠季はびっくりして、いろんな顔をして、
それもかわいくて楽しかったな。


いよいよ離乳食をはじめてみたら、
珠季はとっても興味をもって、
いろいろ食べてほしいハハの期待に
食欲いっぱいでこたえてくれた。
いっぱい食べる子には、っていうページもよく開いたな。


離乳食のはじめのころ、珠季はスプーンを持ちたいから、
結局あの赤ちゃんスプーンだけでは足りなくって、
必ず、右手用、左手用、ハハ用、落としたとき用で、
4本くらい準備してた。


いつもの本をみながらおかゆやじゃがいもをつぶして、
スプーンが熱くなっちゃって冷ますのもいつものこと。
ぱくって食べてくれるお口、
スプーンを握って離さないちいさい手、
考えながらもぐもぐしているところ、
ごっくんしてにっこりした顔、
食べ疲れて寝ちゃうことも多かったね。


こういうたくさんの思い出をハハはぜったい忘れないけど、
珠季はもう覚えてないよね。
ハハだって、自分の赤ちゃんの頃はもちろん忘れちゃってる。


珠季がお母さんになるときがあったら、
あの本とスプーンを渡してみようと思うよ。
スプーンは使えるかな。
本は古くさくなっちゃってるかもしれないけど。

濱田沙織

7fae467e9ae336875cce665976767e19 Vol.030 離乳食の本とスプーン


by blog-fromkitchen | 2013-06-16 14:20 | 台所からの手紙

【子育て】転ぶのは自分。

子育ての考えはそこのおうちの事情や



いろいろなことが絡み合って



いろいろな考えがあります。



私は子ども達には、いろんな事を経験してほしいと思っています。



世の中には理不尽な事もたくさんあって、



違う方向から怒られたり・・・。



かっこ悪いことなんてたくさんある。



恥だってかくこともある。



それは経験。逞しくなる。



10代、20代は恥をかいて、悔しい思いをたくさんすればいいと思っています。



今、たくさんの育児方法があってびっくりすることがあります。



なんだか・・・・親が先回りしすぎじゃないかというのもあります。



口を出したいこともたくさんある、



私も余計なことを言ったこともしたこともある。



子どもとのコミュニケーションは確かに大事だ。



でも、問題の解決方法を親がこんこんと話すのはどうか。



世の中先回りしてくれて行く道の小石を取り除いてくれるマのような人はいない。



転んだときに、大丈夫かい?



も一回歩きだせよ。



と背中を押してあげればいいの。



子育て方法に正解はなく、



その子が持っている元来の資質があって



育てやすい子、育てにくい子というのもあるし。



親ももがいて親になればいい。



親は正解ではないのだ。



と偉そうなことを言うが、



先日、次女が初のバイトに出かけた。



ものすごーく心配な母でした。

福島


by blog-fromkitchen | 2013-06-10 12:21 | 子育て・子どものごはん

vol.029 おばあちゃんの記憶 ちくわのチャーハン

おばあちゃんの記憶


あなたたちが小さい頃、ふと思いたって作った「ちくわのチャーハン」。


このちくわのチャーハンは、ママが子供の頃に、ママのお母さん・・・
あなたたちのおばあちゃんが、休みの日の昼ごはんに何度となく作ってくれてたもの。

ママは子供の頃、このちくわのチャーハンが飽きるほど出てきたからか、
このチャーハンが食卓に出てくるとがっかりしたのを覚えている。


パパと結婚して、あなたたちが産まれて、このちくわのチャーハンをふと思い出し、
あなたたちに作って出した。

すると、一口食べるなり、「このチャーハン美味しい!」と目を輝かせながら言ってくれたね。

まさかそんな喜んでくれると思いもしなかったの。

具も冷蔵庫によくあるもので、飾りっ気もないシンプルでやさしい味付け。


それからは、ママはこのおばあちゃんの「ちくわのチャーハン」を、
簡単に済ませたい時の一品として、あなたたちにたまに出すようになった。

今となっては、ママもママにとって「おふくろの味」となって
あなたたちと美味しくいただいています。


おばあちゃんが空の風となってずいぶんたつんだね。

最近は、あなたたちの口からおばあちゃんの話をすることもずいぶん少なくなってきた。

あなたたちも小さかったし、こんな風にあなたたちの記憶の中から、お
ばあちゃんとの思い出は少しずつ薄れていくのかもしれない。


でも・・・
こうして、おばあちゃんの「ちくわのチャーハン」は、
あなたたちの舌の記憶として、あなたたちの中におばあちゃんが生き続けている・・・。

ママはそれがとっても嬉しいんだ。


いつか、あなたたちが大きくなって、結婚して子供が産まれて・・・

あなたたちが同じようにこのちくわのチャーハンを作りながら、

「これはあなたたちのひいおばあちゃんやおばあちゃんのチャーハンなんだよ(^^)」
なーんて子供に話してたら嬉しいな・・・。


ママの作ったものが、あななたちの思い出を作り、栄養となって身体を作り、
そしてあなたたちの子供の身体を作っていくの。思い出を作っていくの。




毎日作る料理だから、なかなかそんなことを意識はしないけれど、
ママのお母さんがいてママの思いはずっと続いているの。


ママの料理を食べて元気に大きくなってほしいから。


そんなことを密かに思いながら、パパが夕飯いらない今日の夕飯に作った、
ちくわのチャーハン・・・。
あなたたちと3人で「いただきます♡」

生徒さん

7fae467e9ae336875cce665976767e19 Vol.029 おばあちゃんの記憶 ちくわのチャーハン


by blog-fromkitchen | 2013-06-09 14:16 | 台所からの手紙

vol.028 ひいおばあちゃんの干し柿

維吹へ

つた子おばあちゃんの干し柿。
けっして斬新ではない、変わらない味。


保育園に行っておねえさんになった維吹と、また食べに行こう。

今回、大阪に行ったのは、つた子おばあちゃんに曾孫のあなたたちの
元気な顔をみせるため。と、ハハたちも会っておきたかったから。


つた子おばあちゃんは大きな病気を何回もしていて、
でもそのたびにびっくりする生命力で元気になって、もうすぐ80歳。
やっぱりときどき、調子がよくないこともあるし、
会えるときに会っておこうってことだったの。


おじいちゃんとおばあちゃんは、本屋さんだね。
若いころからずっと本屋さんで、そして今も、
ちょっと体調が悪くても朝から晩までいつもお店を開けている。


遊びに行くと、昔からいつもお寿司をとってくれるの。
お店をしていて忙しいから、凝ったものを作れないけど、
好きなごちそうをたくさんおあがり、って。


そしてじつはそう言いながら、そのあとにいつも
創作料理も出してきてくれる。
「テレビでやってた、ヨーグルトソースのサラダ」とか、
「雑誌でみた、かわいらしい煮物」とかね。
新しい味に保守的なおじいちゃんと暮らしていても、 孫や曾孫のために、
あときっとおばあちゃん自身も本当はお料理が好きで、いろいろ挑戦してくれているんだ。


創作料理は斬新なのが多くて
おいしいときもあるし、そうでもないときもあるけど、
今回のぎんなんおにぎりは、ハハにはとってもおいしかった。


働くおかあさんになったハハに、おばあちゃんはすごく、
心から共感を持って、応援してくれてるのがわかるの。
夫婦だけでお店をやりながらの育児はほんとうに大変で、
預けるような場所もなかったから、
子どもたちを放っておくのが心苦しかったんだって。


だから維吹が保育園に入れること、心から喜んでくれたよ。
お友だちといっぱい遊んで、きっと成長するねって。
のびのび過ごせるのがとってもいいねって。


そんな話をしながら、
「維吹ちゃん大きくなったからもう食べられるかなあ」って
おばあちゃんが出してきたのは、お手製の干し柿。
きた!自慢の干し柿!
ついに維吹もこれを食べるときがきたんだねえ!


おばあちゃんちには柿の木があって、実がびっしり生る。
そしてそれは、ぜんぶ渋柿なんだって。
季節になると、毎年おばあちゃんは干し柿を作るの。
柿の木には実が1000個くらいできるから、
干し柿も、負けじと作られていく。


おじいちゃんが実をとって、
おばあちゃんがいっぱい皮を剥いて、
ひとつひとつ紐で吊るして、日に干したもの。

「みんなあんまり食べへん」っておばあちゃんは言うけど、
そんなに毎日たくさんは食べないってだけで、
種がすごく多いけど、自然な味で甘みもちょうど良くて
おいしいよ。 おじいちゃんも大好き。
ほかにもごちそうをたくさん出してくれるから、
ハハは、食べても、まあ、5個なんだけど。


それを維吹は、どれくらい食べたんだろう。
3個を1本の串にさしてあったから…、18個、か21個!?

維吹は干し柿をはじめて食べたけど、気に入ったんだね。
どんどん食べて、いくらでもあるのが嬉しそうで。
どんどん出すおばあちゃんも、とっても嬉しそうだったよ。


「あら!好きなんかねえ」
「うまいこと種をだせるねえ、じょうずじょうず」
「おいしいものは、わかるのよねえ」
「味覚がしっかりしてるんやわ」
「たくさん食べても安心よ、ほんまの無添加やから」
「おばあちゃんが作ってんよ」


実際、明らかに食べすぎなんだけど、
見てるこっちもにこにこしちゃうくらい嬉しそうなおばあちゃんがいた。


しまいには「こんなちっちゃい体のどこに入るんやろ、そろそろやめとき」だって!


止められるまで食べ続けた人は、きっと維吹だけだよ。

濱田沙織

web2 02 Vol.028 ひいおばあちゃんの干し柿


by blog-fromkitchen | 2013-06-09 14:11 | 台所からの手紙

vol.028 ひいおばあちゃんの干し柿

維吹へ

つた子おばあちゃんの干し柿。
けっして斬新ではない、変わらない味。


保育園に行っておねえさんになった維吹と、また食べに行こう。

今回、大阪に行ったのは、つた子おばあちゃんに曾孫のあなたたちの
元気な顔をみせるため。と、ハハたちも会っておきたかったから。


つた子おばあちゃんは大きな病気を何回もしていて、
でもそのたびにびっくりする生命力で元気になって、もうすぐ80歳。
やっぱりときどき、調子がよくないこともあるし、
会えるときに会っておこうってことだったの。


おじいちゃんとおばあちゃんは、本屋さんだね。
若いころからずっと本屋さんで、そして今も、
ちょっと体調が悪くても朝から晩までいつもお店を開けている。


遊びに行くと、昔からいつもお寿司をとってくれるの。
お店をしていて忙しいから、凝ったものを作れないけど、
好きなごちそうをたくさんおあがり、って。


そしてじつはそう言いながら、そのあとにいつも
創作料理も出してきてくれる。
「テレビでやってた、ヨーグルトソースのサラダ」とか、
「雑誌でみた、かわいらしい煮物」とかね。
新しい味に保守的なおじいちゃんと暮らしていても、 孫や曾孫のために、
あときっとおばあちゃん自身も本当はお料理が好きで、いろいろ挑戦してくれているんだ。


創作料理は斬新なのが多くて
おいしいときもあるし、そうでもないときもあるけど、
今回のぎんなんおにぎりは、ハハにはとってもおいしかった。


働くおかあさんになったハハに、おばあちゃんはすごく、
心から共感を持って、応援してくれてるのがわかるの。
夫婦だけでお店をやりながらの育児はほんとうに大変で、
預けるような場所もなかったから、
子どもたちを放っておくのが心苦しかったんだって。


だから維吹が保育園に入れること、心から喜んでくれたよ。
お友だちといっぱい遊んで、きっと成長するねって。
のびのび過ごせるのがとってもいいねって。


そんな話をしながら、
「維吹ちゃん大きくなったからもう食べられるかなあ」って
おばあちゃんが出してきたのは、お手製の干し柿。
きた!自慢の干し柿!
ついに維吹もこれを食べるときがきたんだねえ!


おばあちゃんちには柿の木があって、実がびっしり生る。
そしてそれは、ぜんぶ渋柿なんだって。
季節になると、毎年おばあちゃんは干し柿を作るの。
柿の木には実が1000個くらいできるから、
干し柿も、負けじと作られていく。


おじいちゃんが実をとって、
おばあちゃんがいっぱい皮を剥いて、
ひとつひとつ紐で吊るして、日に干したもの。

「みんなあんまり食べへん」っておばあちゃんは言うけど、
そんなに毎日たくさんは食べないってだけで、
種がすごく多いけど、自然な味で甘みもちょうど良くて
おいしいよ。 おじいちゃんも大好き。
ほかにもごちそうをたくさん出してくれるから、
ハハは、食べても、まあ、5個なんだけど。


それを維吹は、どれくらい食べたんだろう。
3個を1本の串にさしてあったから…、18個、か21個!?

維吹は干し柿をはじめて食べたけど、気に入ったんだね。
どんどん食べて、いくらでもあるのが嬉しそうで。
どんどん出すおばあちゃんも、とっても嬉しそうだったよ。


「あら!好きなんかねえ」
「うまいこと種をだせるねえ、じょうずじょうず」
「おいしいものは、わかるのよねえ」
「味覚がしっかりしてるんやわ」
「たくさん食べても安心よ、ほんまの無添加やから」
「おばあちゃんが作ってんよ」


実際、明らかに食べすぎなんだけど、
見てるこっちもにこにこしちゃうくらい嬉しそうなおばあちゃんがいた。


しまいには「こんなちっちゃい体のどこに入るんやろ、そろそろやめとき」だって!


止められるまで食べ続けた人は、きっと維吹だけだよ。

濱田沙織

web2 02 Vol.028 ひいおばあちゃんの干し柿


by blog-fromkitchen | 2013-06-09 14:11 | 台所からの手紙


「食卓から家族を作る」をコンセプトにした家庭料理の料理教室です。子連れでご参加いただけます。東京都渋谷区(最寄駅:代々木上原)


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