>

カテゴリ:台所からの手紙( 43 )

vol.032 離乳食、おねえちゃんときみの場合

初めての離乳食は、たぶんどろどろのおもゆ。


スプーンに慣れさせるために、果汁からおもゆ、
おかゆとステップアップしたのは教科書どおり。
その後、おもゆがおかゆになり、だんだんやわらかいごはんになっていった。


その頃から、おねえちゃんはごはんが大好きだった。
白身魚を薄い味で煮てごはんと一緒に食べさせたり、お豆腐もよく登場した。


ほうれん草も、かぼちゃも、たくさんの野菜を丁寧にひとつずつ、
味を確認させるために柔らかく煮て離乳食を作っていた。

今日はお肉、今日はお魚。
バランスもよく、見た目にも可愛く。離乳食作りがとても楽しかった。


そうめんと野菜をお味噌と牛乳のスープで柔らかくしたものは良く食べてくれたし、
私のランチにもなった。

きみが産まれて、おねえちゃんよりもきみは上手にミルクが飲めなくって心配ばかりしていた。


でもごめん、離乳食はいつ始めたかもわからない。


大人のお味噌汁の中に入っているお豆腐をぐちゃっとつぶして、

小さなきみに「あーん」。
炊飯器のごはんの水加減が多めだったのはこの頃で
「固めのごはんが好きなんだけど」とおとうさんに言われたこともあった。


つまりね。大人と同じものをちょっと柔らかくしただけ。

食は確かに細かったけど、わりと抵抗なく何でも一度は口に入れてくれた。


今でも「食わず嫌い」はしないよね。


でも、離乳食は楽しい思い出ばかりじゃなく、8ヶ月のきみが入院したときの離乳食は忘れられない。

病院探しも鼻からチューブで栄養をとる病院は避けて、ゆっくりでも口から栄養が取れるところを探した。


おとうさんが仕事で忙しく日本にいなくって、おじいちゃんがきみのごはんにつきあってくれて
おじいちゃんの膝の上にのったきみに、少しずつスプーンで離乳食を食べさせた。

そしたら、おじいちゃんのズボンの上に離乳食がこぼれてしまって輪染みができた・・・。


なんだか、丈夫に産んであげられなかった自分を責めて、
せつなくって、せつなくって泣けてしまったのだよ。


病室に差し込んだ夕日と離乳食の菜っ葉の汁と
おじいちゃんのズボンの輪染みは忘れられない思い出だ。


その後のきみは喘息やらアトピーやらであいかわらず食は細かったけど、
外遊びは元気いっぱいで、身体も大きくなると同時に何でも食べて丈夫になっていった。


今でも、おねえちゃんもきみも食べることは大好きだね。


離乳食ではあんなに差があったのにね。

まぁ、慎重に作った離乳食もおおざっぱな離乳食もどっちもありだ。ということだ。


そうそう、おじいちゃんのズボンのシミはどうしたのだろうか。

クリーニングに出したのだろうか。

福島利香

FB 1024x748 Vol.032 離乳食、おねえちゃんときみの場合


by blog-fromkitchen | 2013-07-07 14:26 | 台所からの手紙

vol.031 「これまずい」と言われたとき

きみたちは、思っていることをストレートに口にするね。
とてもいいことだと思っているよ。
でもね、お母さんにとって、聞いていて、心が傷つく言葉があるの。

「これまずい。食べたくない」

大人の味だったり、
お野菜ばかりだったり、
見た目が悪かったり、
失敗したお料理だったり、
好きじゃないメニューだったり・・・

確かに、口に合わないこともあるだろうね。
だから、言いたくなっちゃうんだよね。

何をどう感じてもいいけれど。
やっぱり、言ってほしくないな〜

何でも言ってほしい、
何でも話してほしい、って思っているのはずなのに。
これは別!っていうのは、お母さんの勝手だけどね。

毎日お料理作るのって、結構大変なんだよ。
栄養のこと、
体調のこと、
冷蔵庫の中身や、材料の値段、
調理時間とか、いろんなことを考えながら作るの。
お母さんが体調悪くて、食欲なくても、
きみたちは、腹ペコだから、作らなきゃいけないこともある。

お料理の大変さ、
こういうことが分かるようになったのは、
家庭を持ってからだったから、
お母さんも、おばあちゃんに、
嫌なことを言っていたかもしれないんだけどね。
by blog-fromkitchen | 2013-07-07 14:25 | 台所からの手紙

vol.030 離乳食の本とスプーン

珠季が赤ちゃんのとき、
生まれたばかりだから何もできなくて
お世話はいろいろやることがあったけど、
次はこんなこと出来るかな、こんなこと一緒にやってみよう、って
ハハにとっても、どんどん新しい世界がひろがっていったよ。


特に楽しみにしていたのは、離乳食。


まだなんにも食べたことのない珠季に、
ひとつひとつ、いろんな味をおしえてあげて、
最後には一緒に食べられるようになるなんて、
考えるだけでほんとうにわくわくした。


病院で健診の待ち時間によくみていた
赤ちゃん雑誌なんかにも離乳食のことは載っていたけど、
せっかくだから、信用できる教科書として1冊買って、
ハハなりの軸を持って、ちゃんとやろうって思ったの。


ハハは生まれて3か月くらいの珠季をベビーカーに乗せて、
大きな本屋さんに行ったよ。
いろんな本があるから比べて、これだって思うのを選びたかったんだ。


本の方針が厳しすぎずミーハーすぎず、
栄養の勉強もできて、
何か月でどういう食材をどういう調理法で食べたらいいかがわかりやすくて、
保存の仕方もいろいろ工夫があって、
写真もあって、おいしそうで、
スタイリングもかわいくて、
病気の時とかアレルギーのことも載ってて、
おとなの取り分けで注意することも書いてあって。


珠季が寝ている間に検討して、1回では決められなかった。
何回か本屋さんに足を運んで、これだっていう1冊を決めたの。

買ってからは、すみからすみまで読んだよ。そして準備開始。
離乳食用の特別な道具はそろえなかったけど、
フリージング用にかわいい製氷器を買ったり、
小さい茶こしを買ったりした。


そうそう、そのころ実家に行ったら、
赤ちゃんスプーンをだしてきてくれたの!
かわいいし思い出がいっぱいだから、
とっておいてくれたんだって。


持つところが丸くなっているあれ、
ハハも赤ちゃんのとき使っていたんだよ〜!


5〜6か月くらいになって、赤ちゃんが興味をもっていたら、
いいタイミングでお粥から離乳食をはじめてください、
っていうのがよく言われるやりかた。

それくらいにならないと、赤ちゃんがちゃんと消化できないんだよ。
でもハハは早く始めたくて、5か月になるのをうずうず待ってた。
…というか、待ちきれずに、果汁をちょっぴりとか、
お出汁をちょっぴりとか、野菜スープをちょっぴりとか、
あげてたけど。


素材の味があると珠季はびっくりして、いろんな顔をして、
それもかわいくて楽しかったな。


いよいよ離乳食をはじめてみたら、
珠季はとっても興味をもって、
いろいろ食べてほしいハハの期待に
食欲いっぱいでこたえてくれた。
いっぱい食べる子には、っていうページもよく開いたな。


離乳食のはじめのころ、珠季はスプーンを持ちたいから、
結局あの赤ちゃんスプーンだけでは足りなくって、
必ず、右手用、左手用、ハハ用、落としたとき用で、
4本くらい準備してた。


いつもの本をみながらおかゆやじゃがいもをつぶして、
スプーンが熱くなっちゃって冷ますのもいつものこと。
ぱくって食べてくれるお口、
スプーンを握って離さないちいさい手、
考えながらもぐもぐしているところ、
ごっくんしてにっこりした顔、
食べ疲れて寝ちゃうことも多かったね。


こういうたくさんの思い出をハハはぜったい忘れないけど、
珠季はもう覚えてないよね。
ハハだって、自分の赤ちゃんの頃はもちろん忘れちゃってる。


珠季がお母さんになるときがあったら、
あの本とスプーンを渡してみようと思うよ。
スプーンは使えるかな。
本は古くさくなっちゃってるかもしれないけど。

濱田沙織

7fae467e9ae336875cce665976767e19 Vol.030 離乳食の本とスプーン


by blog-fromkitchen | 2013-06-16 14:20 | 台所からの手紙

vol.029 おばあちゃんの記憶 ちくわのチャーハン

おばあちゃんの記憶


あなたたちが小さい頃、ふと思いたって作った「ちくわのチャーハン」。


このちくわのチャーハンは、ママが子供の頃に、ママのお母さん・・・
あなたたちのおばあちゃんが、休みの日の昼ごはんに何度となく作ってくれてたもの。

ママは子供の頃、このちくわのチャーハンが飽きるほど出てきたからか、
このチャーハンが食卓に出てくるとがっかりしたのを覚えている。


パパと結婚して、あなたたちが産まれて、このちくわのチャーハンをふと思い出し、
あなたたちに作って出した。

すると、一口食べるなり、「このチャーハン美味しい!」と目を輝かせながら言ってくれたね。

まさかそんな喜んでくれると思いもしなかったの。

具も冷蔵庫によくあるもので、飾りっ気もないシンプルでやさしい味付け。


それからは、ママはこのおばあちゃんの「ちくわのチャーハン」を、
簡単に済ませたい時の一品として、あなたたちにたまに出すようになった。

今となっては、ママもママにとって「おふくろの味」となって
あなたたちと美味しくいただいています。


おばあちゃんが空の風となってずいぶんたつんだね。

最近は、あなたたちの口からおばあちゃんの話をすることもずいぶん少なくなってきた。

あなたたちも小さかったし、こんな風にあなたたちの記憶の中から、お
ばあちゃんとの思い出は少しずつ薄れていくのかもしれない。


でも・・・
こうして、おばあちゃんの「ちくわのチャーハン」は、
あなたたちの舌の記憶として、あなたたちの中におばあちゃんが生き続けている・・・。

ママはそれがとっても嬉しいんだ。


いつか、あなたたちが大きくなって、結婚して子供が産まれて・・・

あなたたちが同じようにこのちくわのチャーハンを作りながら、

「これはあなたたちのひいおばあちゃんやおばあちゃんのチャーハンなんだよ(^^)」
なーんて子供に話してたら嬉しいな・・・。


ママの作ったものが、あななたちの思い出を作り、栄養となって身体を作り、
そしてあなたたちの子供の身体を作っていくの。思い出を作っていくの。




毎日作る料理だから、なかなかそんなことを意識はしないけれど、
ママのお母さんがいてママの思いはずっと続いているの。


ママの料理を食べて元気に大きくなってほしいから。


そんなことを密かに思いながら、パパが夕飯いらない今日の夕飯に作った、
ちくわのチャーハン・・・。
あなたたちと3人で「いただきます♡」

生徒さん

7fae467e9ae336875cce665976767e19 Vol.029 おばあちゃんの記憶 ちくわのチャーハン


by blog-fromkitchen | 2013-06-09 14:16 | 台所からの手紙

vol.028 ひいおばあちゃんの干し柿

維吹へ

つた子おばあちゃんの干し柿。
けっして斬新ではない、変わらない味。


保育園に行っておねえさんになった維吹と、また食べに行こう。

今回、大阪に行ったのは、つた子おばあちゃんに曾孫のあなたたちの
元気な顔をみせるため。と、ハハたちも会っておきたかったから。


つた子おばあちゃんは大きな病気を何回もしていて、
でもそのたびにびっくりする生命力で元気になって、もうすぐ80歳。
やっぱりときどき、調子がよくないこともあるし、
会えるときに会っておこうってことだったの。


おじいちゃんとおばあちゃんは、本屋さんだね。
若いころからずっと本屋さんで、そして今も、
ちょっと体調が悪くても朝から晩までいつもお店を開けている。


遊びに行くと、昔からいつもお寿司をとってくれるの。
お店をしていて忙しいから、凝ったものを作れないけど、
好きなごちそうをたくさんおあがり、って。


そしてじつはそう言いながら、そのあとにいつも
創作料理も出してきてくれる。
「テレビでやってた、ヨーグルトソースのサラダ」とか、
「雑誌でみた、かわいらしい煮物」とかね。
新しい味に保守的なおじいちゃんと暮らしていても、 孫や曾孫のために、
あときっとおばあちゃん自身も本当はお料理が好きで、いろいろ挑戦してくれているんだ。


創作料理は斬新なのが多くて
おいしいときもあるし、そうでもないときもあるけど、
今回のぎんなんおにぎりは、ハハにはとってもおいしかった。


働くおかあさんになったハハに、おばあちゃんはすごく、
心から共感を持って、応援してくれてるのがわかるの。
夫婦だけでお店をやりながらの育児はほんとうに大変で、
預けるような場所もなかったから、
子どもたちを放っておくのが心苦しかったんだって。


だから維吹が保育園に入れること、心から喜んでくれたよ。
お友だちといっぱい遊んで、きっと成長するねって。
のびのび過ごせるのがとってもいいねって。


そんな話をしながら、
「維吹ちゃん大きくなったからもう食べられるかなあ」って
おばあちゃんが出してきたのは、お手製の干し柿。
きた!自慢の干し柿!
ついに維吹もこれを食べるときがきたんだねえ!


おばあちゃんちには柿の木があって、実がびっしり生る。
そしてそれは、ぜんぶ渋柿なんだって。
季節になると、毎年おばあちゃんは干し柿を作るの。
柿の木には実が1000個くらいできるから、
干し柿も、負けじと作られていく。


おじいちゃんが実をとって、
おばあちゃんがいっぱい皮を剥いて、
ひとつひとつ紐で吊るして、日に干したもの。

「みんなあんまり食べへん」っておばあちゃんは言うけど、
そんなに毎日たくさんは食べないってだけで、
種がすごく多いけど、自然な味で甘みもちょうど良くて
おいしいよ。 おじいちゃんも大好き。
ほかにもごちそうをたくさん出してくれるから、
ハハは、食べても、まあ、5個なんだけど。


それを維吹は、どれくらい食べたんだろう。
3個を1本の串にさしてあったから…、18個、か21個!?

維吹は干し柿をはじめて食べたけど、気に入ったんだね。
どんどん食べて、いくらでもあるのが嬉しそうで。
どんどん出すおばあちゃんも、とっても嬉しそうだったよ。


「あら!好きなんかねえ」
「うまいこと種をだせるねえ、じょうずじょうず」
「おいしいものは、わかるのよねえ」
「味覚がしっかりしてるんやわ」
「たくさん食べても安心よ、ほんまの無添加やから」
「おばあちゃんが作ってんよ」


実際、明らかに食べすぎなんだけど、
見てるこっちもにこにこしちゃうくらい嬉しそうなおばあちゃんがいた。


しまいには「こんなちっちゃい体のどこに入るんやろ、そろそろやめとき」だって!


止められるまで食べ続けた人は、きっと維吹だけだよ。

濱田沙織

web2 02 Vol.028 ひいおばあちゃんの干し柿


by blog-fromkitchen | 2013-06-09 14:11 | 台所からの手紙

vol.028 ひいおばあちゃんの干し柿

維吹へ

つた子おばあちゃんの干し柿。
けっして斬新ではない、変わらない味。


保育園に行っておねえさんになった維吹と、また食べに行こう。

今回、大阪に行ったのは、つた子おばあちゃんに曾孫のあなたたちの
元気な顔をみせるため。と、ハハたちも会っておきたかったから。


つた子おばあちゃんは大きな病気を何回もしていて、
でもそのたびにびっくりする生命力で元気になって、もうすぐ80歳。
やっぱりときどき、調子がよくないこともあるし、
会えるときに会っておこうってことだったの。


おじいちゃんとおばあちゃんは、本屋さんだね。
若いころからずっと本屋さんで、そして今も、
ちょっと体調が悪くても朝から晩までいつもお店を開けている。


遊びに行くと、昔からいつもお寿司をとってくれるの。
お店をしていて忙しいから、凝ったものを作れないけど、
好きなごちそうをたくさんおあがり、って。


そしてじつはそう言いながら、そのあとにいつも
創作料理も出してきてくれる。
「テレビでやってた、ヨーグルトソースのサラダ」とか、
「雑誌でみた、かわいらしい煮物」とかね。
新しい味に保守的なおじいちゃんと暮らしていても、 孫や曾孫のために、
あときっとおばあちゃん自身も本当はお料理が好きで、いろいろ挑戦してくれているんだ。


創作料理は斬新なのが多くて
おいしいときもあるし、そうでもないときもあるけど、
今回のぎんなんおにぎりは、ハハにはとってもおいしかった。


働くおかあさんになったハハに、おばあちゃんはすごく、
心から共感を持って、応援してくれてるのがわかるの。
夫婦だけでお店をやりながらの育児はほんとうに大変で、
預けるような場所もなかったから、
子どもたちを放っておくのが心苦しかったんだって。


だから維吹が保育園に入れること、心から喜んでくれたよ。
お友だちといっぱい遊んで、きっと成長するねって。
のびのび過ごせるのがとってもいいねって。


そんな話をしながら、
「維吹ちゃん大きくなったからもう食べられるかなあ」って
おばあちゃんが出してきたのは、お手製の干し柿。
きた!自慢の干し柿!
ついに維吹もこれを食べるときがきたんだねえ!


おばあちゃんちには柿の木があって、実がびっしり生る。
そしてそれは、ぜんぶ渋柿なんだって。
季節になると、毎年おばあちゃんは干し柿を作るの。
柿の木には実が1000個くらいできるから、
干し柿も、負けじと作られていく。


おじいちゃんが実をとって、
おばあちゃんがいっぱい皮を剥いて、
ひとつひとつ紐で吊るして、日に干したもの。

「みんなあんまり食べへん」っておばあちゃんは言うけど、
そんなに毎日たくさんは食べないってだけで、
種がすごく多いけど、自然な味で甘みもちょうど良くて
おいしいよ。 おじいちゃんも大好き。
ほかにもごちそうをたくさん出してくれるから、
ハハは、食べても、まあ、5個なんだけど。


それを維吹は、どれくらい食べたんだろう。
3個を1本の串にさしてあったから…、18個、か21個!?

維吹は干し柿をはじめて食べたけど、気に入ったんだね。
どんどん食べて、いくらでもあるのが嬉しそうで。
どんどん出すおばあちゃんも、とっても嬉しそうだったよ。


「あら!好きなんかねえ」
「うまいこと種をだせるねえ、じょうずじょうず」
「おいしいものは、わかるのよねえ」
「味覚がしっかりしてるんやわ」
「たくさん食べても安心よ、ほんまの無添加やから」
「おばあちゃんが作ってんよ」


実際、明らかに食べすぎなんだけど、
見てるこっちもにこにこしちゃうくらい嬉しそうなおばあちゃんがいた。


しまいには「こんなちっちゃい体のどこに入るんやろ、そろそろやめとき」だって!


止められるまで食べ続けた人は、きっと維吹だけだよ。

濱田沙織

web2 02 Vol.028 ひいおばあちゃんの干し柿


by blog-fromkitchen | 2013-06-09 14:11 | 台所からの手紙

vol.027 妊婦生活 人生最高の体重

君たちは、自分のお宮参りの写真を見るといつも言うよね。
「かーさん・・・太ってる・・・」


ひどいつわり生活が終わると同時に訪れたのは、とても楽しい妊娠生活だった。
母親学級で仲良くなった妊婦さん達と、マタニティースイミングに通うことにしたのだ。


ただ、そこのスイミングスクールは妊婦だからといって優雅に水に浮いているなんてことはなく、
がんがん泳がせるところだった。

元来の運動神経のにぶさで平泳ぎしかできず、クロールなんて10メートル進むとだんだん沈む
という特殊泳法を持つ私は、正直後悔をした。
でも、妊婦仲間と通うスイミングスクールはとても楽しく、おかげで、クロールが上手くなり、
背泳ぎもバタフライも少しはできるようになった。


そして、もうひとつの楽しみは、このスクールの近くには美味しい食べ物屋さんがいっぱいあるのだった。
スクールの終わった後のランチは、至福の時間だ。
とんかつ屋さんは衣がさっくりでご飯もお味噌汁も美味しく、その近くには和菓子屋さん。
大福の中に生クリームが入っているという、君達も好きな大福だ。
生クリーム泡だてていちごムースも自分でよく作っていた。

379890db8f372227af478bf063989c9f Vol.027 妊婦生活 人生最高の体重


最近の妊娠生活の情報ではきちんと体重管理をし身体に良いものを取るということが
あたりまえのようになっているけど、大昔とは言うまいが私の頃にはまだ「妊婦はいっぱい食べろ」
なんていう風潮もあり、つわりの反動もあってか、好きなものを好きなだけよく食べていた。


妊婦の栄養指導も病院でちょっとお話しを聞く感じだった。

結局、体重は15キロ以上増え、さすがに産科の先生に注意される始末。
産んだ後も、君たちが指摘する容姿になってしまったんだ。


アレルギーを気にして卵は食べなかったにも関わらず、バランスの悪い食生活だったと今でも思うよ。
食べ物が君と私の身体を作ること、もっと真剣に考えればよかったと後悔してる。
お気楽な妊婦だったのだ。だって、その後には乳腺炎にもなったしね。


もし、君たちが母になるのなら、かーさんは押しつけがましくなく、さりげなく、
あの人生最高の体重だった産後の私の写真をプレゼントするよ。

福島利香


by blog-fromkitchen | 2013-05-05 14:07 | 台所からの手紙

vol.026 ぎゅーにゅーとーにゅー

珠季へ


珠季は6か月のとき、アレルギーってわかったの。
アレルギーの食べものは、ミルクと卵とピーナッツ。
病院の先生と相談して、 離乳食のあいだは除去食でいこうってことになったよ。
ミルクと卵とピーナッツをぜったい食べないようにして、
そうしている間に、珠季の体が食べても大丈夫になるのを待つの。


このときからハハの豆乳研究がはじまったよ。
お料理に使うとむしろけっこうおいしいものもあったし、
牛乳をあげるより、いいかもしれないって思うようになった。


それから、珠季が好きなお豆腐ホワイトソースも、
このときに編み出したお料理なんだよ。
卵と牛乳をつかわない蒸しパンとかも、いいよね。
それから、ロングライフの豆乳を買っておけば
便利だなってことも、このときわかったこと。

だからアレルギーのおかげってことも、いろいろあるんだ。


でもやっぱり、おやつなんかいつでも手作りできるわけじゃないし、
危険な食べものが身近にいっぱいあるのはこわいから、
アレルギーがなおるに越したことはないんだけど。


おとなになるまでずっと、食べられないかもしれない。
でも案外すぐ、なおるかもしれない。
半年ごとに調べましょうってことになった。

ここでちょっとよかったのは、珠季が注射が得意ってことだね。
血をとって検査するんだけど、
珠季は赤ちゃんの時からぜったい泣かないから、
ハハが珠季をかわいそうだなあって思う気持ちも、
少なくなったよ。注射が得意で、珠季はすごいなあって。


1歳をすぎて検査した時は、ちょっとは良くなったけど、
まだ食べちゃだめですっていう結果だった。


保育園には珠季用の豆乳を、
おむつやお着替えと一緒に持って行ってたの。

1歳6か月でまた検査してみたよ。
そうしたら、もっと良くなって、
火をとおした卵と、少しの牛乳なら飲めることになったんだよ!


わーい!


牛乳は、保育園の時間は300ml以内にしてください、って、
お医者さんからの「指示書」を保育園に持って行ったよ。
給食で牛乳を使った献立もあるし、ごはんのときの飲みものは、
保育園の先生たちが様子を見て決めてくれてたんだ。


うちでは、様子を見ながらちょっとずつあげてくださいねって病院で言われてたの。
その頃にはハハも、牛乳を使わないことに慣れて、
豆乳もいいなって思っていたから、
牛乳も豆乳もアリで、選択肢が増えたってかんじだった。


飲みものをどうするか、今もそうだけど、
だいたい珠季と相談して決めることにしたよ。
「牛乳にする?豆乳にする?」って。
「ぎゅーにゅー!」とか「とーにゅー!」とか、
1歳の珠季なりに、飲みたいものを答えてくれてたよ。


あるとき、珠季の答えが
「ぎゅーにゅーとーにゅー!」だったの。
「牛乳?豆乳?どっち??」って聞き返したけど、やっぱり
「 ぎゅーにゅーとーにゅー!」。


もしかしてまぜるってこと?って聞いたら、うん!って。

まぜるってのは、ハハは思いつかなかったんだよね〜。
珠季が考えたことなの。子どものほうが、いいこと考えつくよね。
びっくりしたけど、言われたとおりまぜてみると、
牛乳くささと豆乳くささが、打ち消し合うってかんじ。
なかなかいいんだよね!


珠季はその頃は味がすごくよくわかるようになってたから、
そういうの思いついたのかもね。

今でもぎゅーにゅーとーにゅー、飲むよね。
この飲みものは、うちだけの、深い味わいなんだ。

濱田沙織

web Vol.026 ぎゅーにゅーとーにゅー

by blog-fromkitchen | 2013-04-28 14:03 | 台所からの手紙

vol.025 美味しい美味しいご飯にな~れ

食べることに 母の料理に
興味いっぱいの2歳のあなた


日課は就寝前の炊飯準備
お米をカップ3杯…
雑穀をスプーン3杯…
混ぜ混ぜしてお水をメモリ3のちょっと上まで…


最後に水面に顔を近づけて
『おいしいおいしいごはんになぁ〜れ♡』
と大きな声で唱えます


そして朝にはきまって
『わぁ♪オコメがゴハンになったよっ♪わぁ〜♡』

43000b80f32ac76e5fd2cf887fa9f47f Vol.025 美味しい美味しいご飯にな〜れ



米袋から出す時のサラサラ…という音
雑穀の色 お米の食感
どれも新鮮で最初はとても時間がかかりました…


お米を床一面にこぼしてしまったこともあるし(悲)
お水を加えた時に浮く何粒かのお米をちょんちょんするのが楽しくて
集中しすぎでよだれがぽちょ〜んと混入したり(驚)
沈めるついでにじゃぶじゃぶ水遊びになったり(怒)
しかし途中でせかしたり取り上げたりするとそれはもう哀しみ…


あれから半年
すっかり上手になったね(涙)


『今日はどの色(雑穀)混ぜるぅ?』なんて言いながら(笑)


「単調化」していた作業が
「手際」にこだわっていた調理が
楽しい時間に生まれかわる
思い出の一コマに生まれかわる


お料理の原点にもどる
大事な大事な事に気付かされた


ありがとう


そうだよね、『オコメがゴハンになる』って不思議だよね
そういえば蒸しパンも膨らんで歓喜していたね
エビが色鮮やかに変身したのもビックリだったね


キッチンには不思議がまだまだい〜っぱいだよ!


あなたの驚く笑顔を楽しみに
今夜も一緒に『おいしいおいしいごはんになぁ〜れ♡』

鍵山有香


by blog-fromkitchen | 2013-04-07 13:59 | 台所からの手紙

vol.024 一緒に「あーん」

きみたちは、小さい赤ちゃんのころは、
お母さんのおっぱいだけがごはんだったね。


少し大きくなって、離乳食を食べるようになったとき、
お父さんがとってもうれしそうだったよ。


それはね、きみたちにごはんを食べさせてあげることが、
はじめて出来たからだと思う。


「あーん」と言いながら、
お父さんの口も、あーんって開くんだよ。
いっぱい食べてほしいっていう気持ちだね。


今、きみたちは、
小さい妹に離乳食を食べさせてあげるのがとってもうれしいんだよね。


ときには 「自分が食べさせたい!」とケンカすることがあるけれど、
それほどしてでも、自分が食べさせたいんだよね。


実はね、お父さんもお母さんも、同じなんだよ。
だって、ものすごくかわいいものね。


ちょっと前に、「あーん」と食べさせていたきみたちは、
ずいぶん大きくなったね。


小さい妹も、すぐに同じものを食べるようになるね。
これから5人で囲む食卓がとっても楽しみだよ。

生徒さん

198a3d246c701127f49a99322eee1673 Vol.024 一緒に「あーん」

by blog-fromkitchen | 2013-04-06 13:50 | 台所からの手紙


「食卓から家族を作る」をコンセプトにした家庭料理の料理教室です。子連れでご参加いただけます。東京都渋谷区(最寄駅:代々木上原)


by fromkitchen

プロフィールを見る
画像一覧
更新通知を受け取る

♪最新イベント情報♪

カテゴリ

全体
From Kitchen について
---想い
---主宰者の紹介
---FromKitchenの先生たち
お知らせ(NEWS)
教室スケジュール
---毎日のやさしいごはん
---くりまわしの教室
---大人の家庭科
---イベント
教室レポート
産後のママの身体のためのレシピ
生徒さんの声
From Kitchenのおいしいレシピ
From Kitchenのまかない
台所からの手紙
From Kitchen 日々のこと
家族の食卓
子育て・子どものごはん
食材のおはなし

以前の記事

2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 05月

検索

タグ

その他のジャンル

最新の記事

おうちパーティー グラタン~..
at 2016-08-09 14:43
【満席】毎日のやさしいごはん..
at 2016-08-08 11:31
毎日のやさしいごはん~ふっく..
at 2016-07-27 15:58
生徒さんの声~ふっくらお稲荷..
at 2016-07-27 14:44
生徒さんの声~チャーシューと..
at 2016-06-20 15:42

外部リンク

ブログジャンル

料理・レシピ
スクール・セミナー

画像一覧